〈まだわからない〉
――私にはまだトキカケの設定でわからないことがいろいろあります。そもそも私は物語を読んだり視聴するときは、理屈を突き詰めて考えたりしない方です。そうすると物語の展開に思考が追いつかなくなるし、それによって話がつまらなくなってしまうからです。(だから私は推理小説を読んでも推理もできず、犯人を当てることもできません。) なのでわからないところがあってもとばします。いちおうそれでも物語は楽しめるのです。最後に「ああおもしろかった」となるのはいいのですが、しかし困ったことに設定は厳密には理解できていません。なのでこのトキカケでも二回も見ても、まだまだ設定を理解していないところがたくさんあります。
あの美術館に置いてあった絵で、千昭が見たかったというあの「白梅二椿菊図」は、未来とどう関係があるのでしょうか? 千昭が言っていた「未来に野球はない」という言葉はどういう意味なんでしょうか? なぜ過去の人間にタイムリープの存在を知らせてはいけないのでしょうか? いったい千昭のいる未来はどうなっているのでしょうか? わかりません。原作のほうに何かヒントがあるのかもしれません。
未来の話ではないですが、あのタイムリープの能力をチャージするための機械についてもわからないところがあります。あの機械は、つぶしたときにチャージされるものなのでしょうか。使用済みかどうかは、中が赤く光っているかどうかで判断するのでしょうか?、真琴は千昭の手のひらの上であの機械をつぶしますが、これによって千昭にチャージされたと言うことなんでしょうか(*1)、それとも既に使用済みだからつぶして壊したのでしょうか? わかりません。
〈名台詞〉
トキカケの中に出てきた名台詞を紹介しましょう。といっても格言のようなものではなく、状況的に心に来る言葉のことです。このなかには書いていないですが、先ほど書いたラスト近くの千昭と真琴のやりとりも、名台詞でしょう。
物語の最初の方で遅刻しそうになった千昭と真琴に、口元にすずしげな笑みを浮かべながら功介がこう言います。
功介「いっそ遅刻した方が清々しいな」
毒味がある言葉でありつつも、三人にはそれが許されるだけの友達関係があるということです。
お次も最初の方の場面から、功介がバットを軽く振って準備しながら
功介「チャーチャーカチャッカーカ チャーチャーカチャッカーカ チャーチャーカチャッカーカカー」(あの有名な野球の声援の曲のまね)(*2)
でもとんできたのは野球のボールじゃなくてバスケットボールでした。倒れ込む功介。
千昭に真琴の友達である早川友梨という彼女ができたせいで、功介と真琴は二人だけでキャッチボールをします。真琴がなぜ功介は彼女を作らないのかと聞くと、
功介「だって俺に彼女ができたら、真琴が一人になっちゃうじゃん」
腰に手を当て(だったかな?)、真琴の方を見ます。
次は千昭、「人をバカというなんて失礼だな」と千昭が言った後、真琴が「でもいつも千昭は私のことバカって呼ぶじゃん」というと千昭が一言、
千昭「俺のは愛情表現だから。」
千昭は冗談で(実際はそうではない)言ったつもりだったのですが、しかし千昭の告白を知っている真琴は、固まります。そしてその固まっている真琴を見た千昭は「なんだよつっこめよ、寒ぃだろ」といいます。
次は
真琴「よっしゃ!」
です。これはタイムリープの能力を使って功介と後輩藤谷果穂の出会いを取り持とうとして、いろいろ工夫した後に成功して言う言葉です。ガッツポーズつき。
その次は真琴が千昭に思いを告げるため、千昭を未来に帰れるようにするため、タイムリープして、そのタイムリープ中に千昭に関する回想シーンが現れるところです。
功介(?)「おい、聞いたか、あいつ今真琴って呼んだぞ」
劇中には実際のその場面としては出てきませんが、この回想シーンで真琴と千昭の出会いと、その後友達になるまでが明らかになります。今は仲の良い千昭も最初は真琴のことを名字で「紺野」と呼んでいたようです。
最後は、千昭が時を止めた状態で、「明日から俺、姿くらますから」といい、真琴が「あたしの浴衣姿見たくないってわけ?」と聞くところです。
千昭「ごめん、それちょっと見てえ。」
しかし千昭は時間を動かして交差点の人混みのなかに消えていきます。――
この記事にはまだ続きがあります。続きは数日後分として載せるつもりです。
*1:私が書いたこの記述はたぶん間違っています。この記事を読んだ人、すみません。機械がつぶされたときは既にこれは使用済みでした。真琴がタイムリープで過去に戻って千昭のもとへ走ったのは、私が勝手に考えていた、未使用の装置を千昭が使えるように持って行くと言うことではないです。これは、真琴が「千昭だって同じはず」と言っていたとおり、真琴が時間を戻して千昭のチャージを回数が残っている状態に戻すためと言うことです。
*2:正確には「チャ」と「カ」ではなく両方とも「チャ」です